中部生産性本部の紹介
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会 長 佐 伯  卓

東邦ガス株式会社 取締役相談役

 わが国経済は、グローバル化のさらなる進展の中で、本格的な少子高齢・人口減少と潜在成長率の低下への対応など、構造的な課題に直面しています。
 国際的には、経済・金融・資源エネルギーの変動に加え、英国のEU離脱、米国のトランプ新政権の誕生など大方の想定を超える事態が相次ぎ、先行きの不透明感が高まっております。
 当地域においては、モノづくり産業基盤の一層の高度化と次世代産業の育成が課題になっており、約10年後に迫ったリニア中央新幹線の開通は経済社会に幅広い影響と効果をもたらすと考えられます。
 さらにはIoTや人工知能の活用、いわゆる第四次産業革命といった技術革新が、世界的レベルで急速に進行し、社会インフラから日常生活、さらには雇用の分野に至るまで大きな影響を与えると言われています。

 これらの変化は、産業・経済・社会に長期にわたり構造的かつ広範囲な影響を与えることから、わが国及び当地域は、これまでの延長線上では対応できない「大転換期」に直面していると言っても過言ではありません。
 持続的に成長・発展し、活力あふれる国づくり、地域づくりを進めていくためには、今改めて、社会・経済のあらゆる分野における生産性の向上が不可欠であります。生産性向上については、効率化中心の視点に加え、新たな価値の創造など発想を変えて取り組むべき時期にきております。
 中部生産性本部としても、世界に通用する新たな価値創造を重視すると共に、ダイバーシティ実現・働き方改革などの課題について、当地経済の特色を踏まえ、労使学の叡智を結集して積極果敢に挑戦していくことが不可欠です。また、中堅中小企業やサービス産業の生産性向上とともに、質の高い雇用の維持・創出と、創意とチャレンジ精神にあふれた人材の育成が肝要であります。

 当本部は、お蔭さまで2016年に創立60周年を迎えることができました。70周年をめざし、100周年も見据えて、当地域で存在感を有する経済団体であり続けるとの覚悟を持ち、大転換期にあっても積極果敢にチャレンジし、会員の皆さまのニーズに応えるとともに、当地域の経済の活性化に資する魅力ある活動を展開してまいります。

 以上のような認識を踏まえ、当本部は本年度事業活動の重点実施事項として、次の項目に取り組んでまいります。

「質の高い経営の確立」
 グローバル化の進展などにより企業をとりまく環境が大きく変化する中、顧客ニーズも多様化、高度化しており、企業の持続的成長には、国際競争力の強化に加え、顧客満足の向上、活動の効率化、高い倫理性・透明性の確保等、多様な視点から質の高い経営が強く求められています。その対応に向けて経営品質向上活動の更なる普及、また社会経済に大きな影響を与えるIoTなどの技術革新のセミナーへの反映、さらには経営を担う人材、リーダー層の育成を通じて企業の経営改革や体質改善を支援します。

「多様な人材が能力を発揮できる仕組みづくり」
 ダイバーシティ実現や働き方改革のための環境整備や意識改革、職場の人材育成力の低下、コミュニケーション不足や心の健康をめぐる問題など職場では様々な課題が提起され、さらには一部業種でミスマッチによる人材の需給逼迫が顕在化しています。これら諸課題の解決と質の高い雇用の創出による生産性の持続的向上をめざし、高齢者や女性など多様な人材がその持てる能力を高め、かつ十分に発揮できる働きがいのある仕組みや、働きやすく魅力ある職場づくりを支援します。

「中堅中小企業、サービス産業の生産性向上」
 中堅中小企業やサービス産業などの生産性向上並びに健全な労使関係づくり、中堅中小の実情を踏まえたコーポレートガバナンス向上を支援します。創立55年を機に検討を開始し、新たに2012年度より順次事業化した次世代経営者育成事業や革新的製品創出サロンは内容の充実と具体的成果の実現に向けた活動を進めます。事業効率化応援隊は活動を総括し、必要に応じて見直しを行います。

「グローバルな視点での生産性向上」
 中堅中小企業やサービス業のグローバル化が加速する中、近年活発化するタイプラスワンやチャイナプラスワンへの対応を含めたアジア地域での最適な海外展開のあり方の模索や、欧州など視察を通じた付加価値の高い企業経営、社会経済システムの学び機会を充実します。また、企業活動に大きな影響がある国際情勢の激変と対応について各種セミナーの内容等に反映します。

「労働組合の生産性活動の支援」
 企業は、新技術への対応やグローバル活動の更なる展開など大きな変革を迫られており、様々な経営諸施策を進めていかなくてはなりません。そうした中、経営のカウンターパートである労働組合には、企業の健全な発展に貢献し良質な雇用を維持拡大していくという考え方の下、労働組合としての企業に対する提言機能を高め、これまで以上に生産性向上活動に取り組んでいく事が求められています。中部地方労働組合生産性会議の活動を通じ、労働組合の行う生産性向上活動を支援します。

「中部IE協会などとの連携」
 中部生産性本部は、関連団体である中部IE協会並びに中部マーケティング協会等との連携により、当地経済の特徴を踏まえつつ共に発展してきました。今後とも連携の強化を図ると共に、効率化等の視点から必要に応じて見直しを行います。三重県や岐阜県での活動の強化、北陸地区との連携強化を検討し、会員の皆さまにとって魅力ある活動を中部全体に拡げてまいります。

「大転換期に対応した事業の見直し」
 大転換期に対応すべく、いくつかの喫緊の課題は2017年度計画に迅速に反映します。経営層と運営担当者から構成する組織を立ち上げ、会員の皆さまのきめ細かいニーズの把握に努めると共に、抜本的な内容も含めた事業の見直しに継続的かつ機動的に取り組んでまいります。