生産物流研究部会
2024年問題や物流費の高騰など物流は大きな変化を余儀なくされ、様々な課題に挑戦してきました。これらの課題を 1つ1つ解決していくうえで、モノと情報の流れをよりスムーズにし、ネックと停滞部分を見える化し、我々が築き上げてきた力強い現場に、新たな技術を活用した自動化や物流作業の効率化など、全体を俯瞰した物流システムの構築へと改善を進めてきました。当部会では各社の様々な物流改善事例の研究を通して、モノづくりにおける最適物流について考えます。
年間スケジュール
第1例会 工場見学会 2025/6/19(木) 2025/6/20(金) 13:15~16:30 トランコム㈱ 観音寺事業所豊浜ロジスティクスセンター (香川県観音寺市) | 「ケースピッキング業務を自動化するソリューションの構築」 ~庫内人員50%削減、保管能力10%向上~ トランコム㈱ ロボティクス推進マネージャー 市田 勝也 氏 |
深刻化する働き手不足の物流業界において、特に重筋作業や専用の運転免許を要するフォークリフトを使用したケースピッキング作業者の確保が喫緊の課題となっている。トランコムではその課題を解決すべく、香川県にある豊浜ロジスティクスセンターにケースピッキング作業の省人化・自動化と保管効率の向上に着目し、自動搬送ロボットとロボットアームを組み合わせた自動化ソリューションの導入を実施。庫内人員50%削減・保管能力10%向上を目標に、2025年1月に稼働させた。今回はこれらの取り組みについてご紹介いただく。 [主な取扱品目:紙パンツ・オムツ、生理用品] | |
第2例会 工場見学会 2025/8/26(火) 2025/8/27(水) 14:30~17:00 ㈱八幡ねじ 各務原DC・テクノセンター (岐阜県各務原市) | 「『整流化』 製造と物流の品質管理への取り組み」 ~ITやメカトロを活用した、高度な物流体制の構築~ ㈱ヤハタロジコム テクノセンターセンター長 假屋 秀和 氏 各務原DC物流課課長 白前 翔太 氏 |
八幡ねじは、高品質なねじ・ボルト・ナットを提供し、最新の物流システムを活用して迅速かつ確実に供給している。各務原DCでは、業界シェア約7割を誇るDIY向けねじを小分けパッケージ化し、全国ホームセンターへジャストインタイムで供給。テクノセンターでは、自動化設備を導入した先進的なピッキングシステムを構築し、ねじ1本からの高品質・低コスト出荷を実現。両センターで、多品種少量短納期のフローシステムを確立し、徹底したムダの排除と効率化を推進している。これにより、多様な顧客ニーズに対応しながら、迅速な配送を可能にしている。今回は、こうした最新技術を活用した物流の取り組みについて詳しくご紹介いただく。 [主な生産品目:冷間パーツ、切削パーツ、機械加工部品、一般ボルト、ナット締結部品からDIY向け金具、建築向けねじ、および金具類等40万点] | |
第3例会 工場見学会 2025/10/2(木) 2025/10/3(金) 13:00~16:40 トヨタ自動車㈱ 元町工場 (愛知県豊田市) | 「プレス工場の景色を変える未来へのチャレンジ」 ~脈々と受け継いできたL/T短縮 継承と進化~ トヨタ自動車㈱ 元町工場車体部プレス課長 阪本 俊夫 氏 プレス課長 加藤 雅広 氏 |
元町工場車体部プレス課では長年にわたり、脈々とL/T短縮を進めてきた。これにより、リーマンショックによる大減産後も生産性を維持向上し続けることができたが、近年は100年に1度の大変革期を迎え「マルチパスウェイの量産工場」として15車種を生産する一方で 部品種類増、物流の煩雑化等の課題に直面している。それでも、脈々と継承してきた元町プレス課こだわりの「5定」を応用しさらなる物流の整流化とL/T短縮を推進してきた。今回は、元町プレス課の脈々と続けてきたL/T短縮の取り組みの【継承】と【進化】に加え 直近取り組んでいる未来のプレス工場の自動ライン化に向けた【チャレンジ】についてご紹介いただく。 [主な生産品目:プレス品] | |
第4例会 工場見学会 2025/11/19(水) 2025/11/20(木) 13:00~16:30 花王㈱ 豊橋工場 (愛知県豊橋市) | 「生産・物流機能一体による物流効率化の取り組み」 ~豊橋コネクティッド・フレキシブル・ファクトリーの実現~ 花王㈱ ロジスティクスセンターロジスティクス改革部マネジャー(物流DX担当) 田坂 晃一 氏 ロジスティクスセンターロジスティクス改革部マネジャー(設備担当) 神谷 裕行 氏 ロジスティクスセンターロジスティクス改革部 徳山 尚昭 氏 |
花王は、スキンケア・ヘアケア製品を中心に多品種を生産する豊橋工場で、生産体制と連動した柔軟かつ効率的な新しい物流モデルを構築した。完全自動化が可能な「次世代新倉庫」を開設し、卸物流を担う豊橋ロジスティクスセンターとの一体運営により、生産、メーカー物流、卸物流機能を連携させ、輸送や在庫、廃棄のムダの抑制を目指す。工場出荷から生活者に製品を届けるまでの最適かつ持続可能なサプライチェーンを実現した取り組みについてご紹介いただく。 [主な生産品目:Biore、BioreUV、MEN'sBiore、SUCCESS、Curel、Liese、Blaune、Essential、Segreta、ピュオーラ、NIVEA、atrix] | |
第5例会 工場見学会 2026/1/19(月) 2026/1/20(火) 13:30~17:00 愛知機械工業㈱ 熱田工場 (愛知県名古屋市) | 「作業者の手元までを自動化し最短最速での組立作業の実現」 ~AGV(無人搬送車)活用とからくり改善で物流改善への貢献~ 愛知機械工業㈱ モノづくり戦略部コスト管理・改善グループデピュティエキスパートリーダー 松﨑 操 氏 |
愛知機械工業では、主に日産自動車向けエンジン及びBEV・e-POWER用の増減速機を生産しており、熱田工場ではエンジン生産を担当している。エンジン組立工程での物流人員最小化に向けた物流改善として、組立作業者への徹底的な手元化を目指し、AGV&からくりを使った搬送及び容器の自動入れ替えの自動化に取り組んでいる。今回はこれらの取り組みについてご紹介いただく。 [主な生産品目:日産向けHR12エンジン(S-HEV用)、HR14エンジン(S-HEV用)、HR15,16エンジン(ガソリン用)、PR25エンジン(ガソリン用)及び部分品] | |
第6例会 工場見学会 2026/2/26(木) 9:00~12:00 14:00~17:00 ㈱アイシン 安城第1工場 (愛知県安城市) | 「DX-Lによる物流革新」 ~ロボティクスで工場の『運ぶ』を自働化~ ㈱アイシン グループ生産本部安城第1工場工場長 奥田 真也 氏 |
アイシン 安城第1工場では、更なる生産性向上を目指し、2030年に構内搬送人員の半数をさらに質の高い仕事へシフトさせていく計画である。そのため物流で働く人の負担軽減と作業の効率化を行うべく、ロボティクスによる工場内の物流の自働化に取り組み、これまで人が行ってきた『搬入・搬出・搬送』の作業を、培ってきた技術と製品活用で自働化を進めてきた。今回はこれらの具体的な取り組みについてご紹介いただく。 [主な生産品目:eAxle、FR オートマチックトランスミッション、FR 1モーターHEV] |
幹事
㈱アイシン | グループ生産本部生産企画部主査 | 野口 亮 氏 |
㈱イノアックコーポレーション | 生産管理本部物流統括部部長 | 三浦 丈史 氏 |
㈱オティックス | 生産管理部海外事業グループGL | 杉本 勝利 氏 |
小島プレス工業㈱ | 生産企画部物流管理課課長 | 西岡 秀二 氏 |
トヨタ自動車㈱ | 生産調査部主査 | 島村 明邦 氏 |
開催要領
TEL.052-221-1261
